前編では、マイナビ転職フェアに向いている・向いていない人の傾向や、受付〜会場入りまでの流れや雰囲気についてレポートしました。
- 転職活動の初期段階にオススメの転職フェア
- 営業職の募集が多く、技術職はやや少なめ
- 「未経験OK」が多いゆえに、年収は低めな傾向あり……など
※この記事は後編です。
まだお読みでない方は、まずはこちらもどうぞ

今回はその続きとして、実際に企業ブースを回った体験をもとに、
- 効率的なブースの回り方
- 企業とのやりとりで聞いておきたいポイント
- 勧誘がしつこかったときの上手な断り方
など、“行ってみないとわからない部分”を中心に、参加者目線でリアルにレポートします。
マイナビ転職フェアでの立ち回りに不安がある方の参考になれば幸いです。
企業ブース訪問の流れ:効率よく回るコツ
転職フェアの本番とも言える企業ブース訪問。
以下の流れで動くと、より効率的で実りある時間になります。
まずは作戦会議!休憩スペースで情報整理
いきなりブースを訪問するのではなく、まずは休憩スペースで一息つきましょう。
受付で配布される「企業ブース紹介冊子」を開き、どの企業から回るか作戦を立てるのがおすすめです。
ありがたいことに、マイナビ転職フェアには声かけ禁止の休憩スペースが設置されています。
勧誘を気にせず、情報を整理できます。(type転職フェアはこの休憩スペースでの勧誘が鬱陶しい)
とはいえ、冊子には「職種」「勤務地」「想定年収(下限)」「アピールポイント」などの基本情報しか載っていません。
気になる企業をざっとチェックする程度に留めて、次のステップへ進みましょう。
マイナビ転職アプリで企業情報を深掘り
冊子だけでは分からない情報――たとえば
- 業務内容の詳細
- 年収モデル
- 応募条件
- 売上高など
上記のような情報は、マイナビ転職アプリで企業名を検索するのが効果的です。
出展企業は、通常「フェア出展料+Web掲載料」のセットで契約しているため、Webの求人情報もほぼ確実に存在します。
冊子に載っていないリアルな条件が確認できるので、気になる企業はここで検索してチェックしておくと安心です。
資料コーナーは後回しでOK
会場には「資料コーナー」がありますが、個人的にはブース訪問後に立ち寄るのがオススメです。
というのも、各ブースでも同じ資料を貰える場合があるからです。この場合、紙ごみが増える上にカバンが重くなるだけで、いいことがありません。
万が一貰い損ねた場合は、あとから資料コーナーで補完すれば十分。荷物がかさばるのも防げます。
いきなり訪問せず、“下見”をしよう
お目当ての企業があるからといって、いきなり突撃するのは避けた方が無難です。まずはその企業ブースの雰囲気を観察してみましょう。
スタッフの対応や来場者との会話の様子、ブース内のレイアウトなどは、その企業の社風や働く環境を映す鏡です。
例えば、ずっと担当者がやる気が無さそうだったり、終始ピリピリした雰囲気だったりすると、それが「社内の空気感」を表しているかもしれません。
見た目の情報も貴重な判断材料になります。
こんな企業は要注意!転職フェア編も併せてどうぞ(ここ後で)
1社目は「希望職種だけど希望しない企業」がおすすめ
転職フェアでいきなり本命企業に突撃して、緊張で頭が真っ白になり、聞きたいことが聞けなかった…なんて事態は避けたいですよね。
そんな事態を避けるためにも、1社目は本命以外の企業で“慣らし運転”をするのがポイントです。
とはいえ、まったく興味のない業種や職種だと、会話のモチベーションが上がらず、かえって疲れてしまうことも。
そこで私のオススメは、「希望職種ではあるが、志望度はそれほど高くない企業」を1社目に選ぶことです。
「完全な無関心」な企業よりも、「ちょっとだけ気になる」くらいの企業の方が、自然と会話も進み、ウォーミングアップには最適です。
慣らし運転時の注意点!強引な面接の誘いはきっぱり断ろう
実は、この「希望職種ではあるが、志望度の低い企業」とのやりとりで、強引に面接日程を組まれそうになるケースがマイナビ転職フェアでは少なくありません。(私も実際に経験しました)
在職中の方は、面接のために貴重な有給を使うことが多いはず。
だからこそ、入社する気のない企業の面接の誘いは、きっぱりと断って大丈夫です。
せっかくの「慣らし運転」が、無駄な時間にならないように気をつけましょう。
さて、ここからは実際に私が企業ブースを訪れた際の具体的な体験談をお話しします。
実際に話を聞いた企業の例
私が訪問した5社のうち、4社はIT関連企業でした。
目的を持って訪問した企業と、偶然話すことになった企業とでは、得られる情報や印象もかなり異なりました。
興味のあった企業:配属や社風を深掘り
事前に気になっていた企業については、業務内容の概要だけでなく、「どの部署に配属される可能性があるのか」「若手でも裁量を持って働けるのか」といった、より実務に近い情報を意識して質問しました。
NTTデータグループの中でも、特に金融業界向けの基幹系・決済系システムを担う専門企業です。
当日も、エンジニア経験者の多くがこの企業を目当てにしていた印象がありました。
ブースでは、業務内容や福利厚生などの説明を受け、企業側からは私の実務経験の詳細や、仕事をする上で重視している点についての質問を受けました。
訪問予定のなかった企業:基本情報を確認
一方で、会場で声をかけられて訪問した“ノーマーク企業”については、
- その会社がどんな事業をしているのか
- 自分の希望職種とどのように関連しているのか
といった基本情報を丁寧に確認することを意識しました。
社名は知っていたものの、実際の業務内容までは把握していなかった企業です。(キムワイプで有名です)
ブースで声をかけられて何となく訪問してみたところ、対応してくれた方が非常に話し上手で、つい引き込まれてしまいました。
もし私がもう少し若くて、まだ業界を絞りきれていなかったら「ここもアリだな」と思えるくらい魅力的でした。
担当者の雰囲気や説明のわかりやすさから、「企業ブース=会社の第一印象」であることを強く実感しました。
興味のない企業を断るには
転職フェアでは、思わぬ企業に声をかけられることも日常茶飯事です。
中には興味がない・そもそも志望職種が違うというケースもあります。
そんな時に無理に話を聞いて時間を浪費してしまうのはもったいないもの。
とはいえ、むげに断るのは気が引ける…と感じる方もいるでしょう。
そこで、このセクションでは、角を立てずにやんわりと断る方法をご紹介します。
角が立たない断り文句の例
企業側も多くの求職者に声をかけているため、丁寧に断れば特に問題になることはありません。
いざという時のために、以下のようなフレーズをいくつか用意しておくと安心です。
- 「すみません、今日はお話を伺いたい企業をある程度絞っていまして……」
- 「一通り回ってから、もし時間が作れたら改めて立ち寄らせていただきます」
- 「次の予約時間が迫っていて、申し訳ありません」
これらのフレーズを、柔らかな表情と語調で伝えれば、ほとんどの企業はあっさり引き下がってくれるでしょう。
特に「今はちょっと…」と曖昧にするよりも、「後で来ます」といった再訪の可能性を残す表現の方が効果的です。
(実際に再訪する必要は全くありません)
また、「少しでも迷っている」と思われてしまうと「こいつ、イケる!」と粘られる可能性があるので、最初に「希望職種が明確に違う」と伝えるのも有効な手段です。
個人的に一番効果があったのは、「資料だけいただいてもよろしいですか?」という一言です。
要するに「持ち帰って検討します」という意思表示になるため、簡単に引き下がってくれることが多いです。
ブース訪問後のフォローアップ:企業からの連絡と私の対応
企業ブースを訪れたからといって、「これで終わり」ではありません。ここからが転職活動の本格始動になります。
企業側からどのような連絡が来たのか、そして私がどう対応したのか、実際の体験談をお話しします。
連絡はどれくらいで来る?
私の経験では、フェア当日にカジュアル面談の日程をその場で組んでくれる企業が多かったです。(中小企業は)
一方で、人気企業は当日対応しきれないのか、後日マイナビ転職のアプリ経由で連絡が来ることがほとんどでした。
遅くとも1週間以内には連絡が来ることが多いでしょう。それ以降連絡がなければ、残念ながら「静かなる落選」だと考えて良いかもしれません。
連絡が来た際の対応
連絡が来た企業については、以下の点を考慮して返信しました。
- 志望度が高い企業:
- 面接日程の調整メールには、可能な限り早く返信し、複数提示された候補日から都合の良い日時を伝えました。
多くの場合、この段階で詳細な履歴書や職務経歴書の提出を求められます。
- 面接日程の調整メールには、可能な限り早く返信し、複数提示された候補日から都合の良い日時を伝えました。
- 「慣らし運転」で訪問した企業や、志望度が低い企業:
- 感謝の気持ちを伝えつつ、今回は辞退させていただく旨を丁寧に返信しました。「今回は他社様との兼ね合いもあり、慎重に検討した結果…」といった、角の立たないフレーズを使うとスムーズです。
- あなたの貴重な時間を無駄にしないためにも、無理に面接を受ける必要はありません。
転職フェアでの出会いを次に繋げるためにも、企業からの連絡には迅速かつ丁寧な対応を心がけることが大切です。
参加して感じたこと・総括
初めての転職フェア参加ということもあり、当日は緊張や戸惑いもありました。
しかし、実際に企業の方と会話することで得られる情報の濃さや臨場感は、求人サイトや企業HPとは別物だと感じました。
ブース訪問を重ねるごとに、企業ごとの対応の違いや社風の断片が見えてくるのも興味深く、「この会社、思っていたよりいいかも」と感じる場面もいくつかありました。
こうした直接の体験を通じて、「自分に合う企業」を見つけるためのリアルなヒントが得られたのは大きな収穫です。
余談:来場者プレゼント事情
私が参加した時期には、来場者プレゼントとして訪問ブース数に応じたギフトカードが配布されていました。
しかし、どうやら現在(2025年度以降)はこの特典が廃止されているようです。
交通費代わりだったのですがその支給もなくなったとのことで、ちょっと世知辛いな…と感じてしまいます。

とはいえ、マイナビ転職フェアの特徴として、企業ごとのノベルティが充実している点は健在です。
これをメインの目当てにするわけではありませんが、ちょっとしたおまけがあると、やっぱり嬉しい気持ちになりますよね。
(※アップロードしていいかわからなかったため、写真はモザイクをかけています)
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